自作のヘッドライト減光装置。Power MOS FETを使ってヘッドランプの明るさを1%〜99%くらいまで自由に変えられる。また、この装置でヘッドランプのスイッチオン時の突入電流(*)を制限してランプの寿命を延ばすことも可能になった。
写真はその明るさを変えるコントローラーのツマミ。ヘッドランプ全体が光るので、スモールランプは不要になった。
*)一般に白熱電球はスイッチオン時に、冷たいフィラメントの電気抵抗が低くなっているので、(点灯時の数倍という)大きな突入電流が流れる。この過大電流を制限することによって、電球の寿命を延ばすことが出来る。
減光装置の回路は放熱を考えてエンジンルーム前部、蓄電池の前に取り付けた。回路自体は2cmx3cmほどのもので、アルミの約2cmx5cmの放熱版を付けた。
しかし、MOS FET(黒い頭部が写真中央部に写っている)の発熱は、MOS FETのon抵抗が十分低いらしく、心配したほどのものではなかった。
減光装置の回路図。ごく標準的で簡単なduty
cycleを変えるPWM回路(パルス幅を変化させる回路)である。私が作ったのは1990年代の始めなので、いまなら別の半導体の方がいいだろう。
使ったのは当時としては新しかったMOS FETで 2SK1290、60 Volt、25Aクラスの低オン抵抗のものである。
可変抵抗は長いケーブルで運転席まで引っ張ってきている(いちばん上の写真)。N13T1は programmable unijunction transistor。確か1本30円だった。部品全部で1000円はしないと思われる。
抵抗はすべて1/8Wくらいの小さなものでいい。
なお、この回路ではNチャネルのMOS FETを使っているが、Pチャネルのものを使えば、ヘッドライトよりも上流側(電池側)に回路を置くことになるので、配線は楽かも知れない。